はじめに
本記事は、ポケモンSVダブルバトルのシーズン13において使用した構築についての記事です。
構築の経緯
キラフロルとトドロクツキを使いたいというところから構築をスタートし、結果を残されているさまざまな構築を参考にした結果、最終的に以下のようなキラフロル+寿司コンビ+晴れ古代パラドックスの構築がしっくりきたため、この構築に落ち着きました。
しかし、対戦を重ねていると、キラフロルは先発出しが読まれやすいため、相手の初手に特殊ポケモンを出されることが多く、また物理技で攻撃をしてくれないため、特性どくげしょうで相手の場にどくびしを撒くことがなかなかできませんでした。
そのうえ、環境に水ウーラオスやランドロス、ハバタクカミ意識の鋼技持ちのポケモンなど、キラフロルに弱点をつける相手が多く、動かしにくさを感じていました。
そんなとき、シーズン12の終わりに下記の構築記事が目に止まりました。(無断掲載失礼致します。問題があれば削除します。)
シングルバトルの構築記事ではありますが、マルノームという珍しいポケモンを使って結果を残されていることに驚きました。
しかし、マルノームについて調べてみると、欲しい要素を多く持っており、かなりポテンシャルを秘めているのではないかと感じました。
具体的には、
- キラフロルよりも弱点が少ない
水ウーラオスや鋼技で抜群を突かれないほか、地面技も2倍弱点である。
- 耐久力がある
素の耐久に加え、特性くいしんぼうにより1/3回復実が残り体力半分で発動するため、耐久力がある。
- 対面への毒・どくびしを巻くことができる
どくガスにより、対面の2体の相手のポケモンに毒を撒くことができ、どくびしも使うことができる。
というところです。
そこで、上記の構築のキラフロルをマルノームに変えて、本構築が完成しました。
構築コンセプト
マルノームで毒&どくびしを撒いて、寿司コンビor古代パラドックスポケモンで締める。
個体紹介
マルノーム
性格:ずぶとい 特性:くいしんぼう
持ち物:マゴのみ テラス:ほのお
実数値(努力値):201(204)-x-138(180)-93-119(124)-75
- どくびし
- どくガス
- ボディプレス
- クリアスモッグ
調整意図
<HBライン>
<HDライン>
今回のキーとなるポケモン。先発で出して、どくガスとどくびしで場を整えるのがお仕事。どちらの技を優先して使うかの判断が大切でした。
残りの技は、相手への削りを早めたり、厄介なパオジアンを倒すためのボディプレスと、相手の寿司への対抗策としてクリアスモッグを入れました。
クリアスモッグはどうしても使うタイミングが限られるため、どくびしを踏まない相手の飛行タイプへの打点となるれいとうビームに変えてもいいかなと思います。特に、ちょうはつやあまごいを持っているトルネロスの処理速度を早めたいタイミングが多かったので、試す価値ありだったかと思います。
テラスタイプは、カミイーユイ対面で場を整えるための炎にしていましたが、一度も使っていません。化身ランドロスが増えていたので、飛行テラス+れいとうビームにするほうがいいかもしれません。
トドロクツキ
性格:ようき 特性:こだいかっせい
持ち物:ブーストエナジー テラス:ゴースト
実数値(努力値):191(84)-181(172)-91-x-121-188(252)
- はたきおとす
- ワイドブレイカー
- じたんだ
- まもる
マルノームなどとセットで基本的には先発で出していきます。
強力な一致技であるはたきおとすに加えて、毒の効かない鋼タイプへの打点としてじだんだ、相手全体に雑にダメージを与える他、相手の攻撃を下げてこちらの耐久を擬似的に上げて毒ターンを稼ぐことのできるワイドブレイカーを入れています。
テラスタイプは、ねこだましや格闘技をかわせるゴーストにしました。はたきおとす+後述のハバタクカミの挑発で、ねこだましでサポートしてくる、相手のメンタルハーブ持ちのトリックルームを止められるようにしています。
ハバタクカミ
性格:おくびょう 特性:こだいかっせい
持ち物:きあいのタスキ テラス:みず
実数値(努力値):131(4)-x-75-187(252)-155-205(252)
- マジカルシャイン
- たたりめ
- ちょうはつ
- まもる
マジカルシャインで全体攻撃ができるほか、マルノームで場を整えたあとのたたりめで、相手ポケモンを倒していきます。ちょうはつは、上述の通り、トリックルームパーティへの対策です。
持ち物はきあいのタスキにすることで行動回数を増やし、後発時のスイーパー能力を高めました。
テラスタイプは水。もとはマジカルシャインの火力補強のためにフェアリーにしていましたが、火力を上げたい場面よりも対水ウーラオス対面ですいりゅうれんだを耐えたい場面の方が多かったので、水に変更しました。
コータス
性格:れいせい 特性:ひでり
持ち物:せんせいのツメ テラス:くさ
実数値(努力値):177(252)-x-160-150(252)-91(4)-22(最遅)
- ふんか
- かえんほうしゃ
- だいちのちから
- てだすけ
トドロクツキとハバタクカミのこだいかっせいを発動させるための晴れ要因。基本的には裏から出していきます。対トリックルームパーティにも出していきたいです。
この構築にはトリックルームを入れていないため、コータスの役割はメインアタッカーというよりかは天候を晴れにすることが主です。なので、一度でもコータスが行動できるとアドバンテージになるため、テラスは地面と水を半減できる草に、そして持ち物はせんせいのツメを持たせました。せんせいのツメ発動前提のお祈りふんかをしないように気をつければ、非常に強力な持ち物でした。
何も考えずに、努力値はHCにしていますが、ギリギリ技を2回耐えない場面が多かったので、行動回数を増やすという意味でも耐久調整をした方が良かったかもしれないところが反省点です。
ヘイラッシャ
性格:いじっぱり 特性:どんかん
持ち物:たべのこし テラス:ひこう
実数値(努力値):227(12)-165(236)-138(20)-x-95(76)-76(164)
- アクアブレイク
- じしん
- テラバースト
- まもる
調整意図
<Aライン>
- 合体後の飛行テラバーストでHB特化モロバレルを確定1発
<Sライン>
- 合体後、最速キラフロル抜き
シャリタツとの合体により上がる攻撃・防御を活かして、マルノームが撒いた毒と合わせて相手を倒していきます。
雑に相手全体にダメージを与えられる地震、一致技かつ自傷ダメージのないアクアブレイク、寿司対策に選出されることが多いであろうモロバレル・ゴリランダーに対するカウンターとして飛行テラバーストを覚えさせました。
威嚇を絡めたサイクルに対抗するため、特性はどんかんにしています。
シャリタツ
性格:おくびょう 特性:しれいとう
持ち物:ぼうじんゴーグル テラス:はがね
実数値(努力値):147(28)-x-80-172(252)-115-144(228)
- だくりゅう
- りゅうせいぐん
- てだすけ
- まもる
ヘイラッシャを倒された後の着地時にモロバレルに眠らされてスキを晒すのを嫌ってぼうじんゴーグルを持たせました。が、全く役だった場面がなかったので、他の持ち物にすべきだったかもしれません。
一方で、まもるを使えることで毒ダメージを稼げたり、こだわりアイテム読みでの攻撃を防げたりしたところはとても良かったです。
選出
①先発:マルノーム+トドロクツキ
基本選出です。どくびしが全く刺さらない場合(モロバレル+飛行タイプ複数体など)以外はこの先発で出していました。特に、パオカイリューに対しては、この選出でパオジアンを優先的に処理していきます。
控えは寿司コンビが出せそうかどうかで決めていましたが、後半はほとんど寿司コンビを選出していました。
②先発:ハバタクカミ+トドロクツキ
対トリックルームに対しては、はたきおとす+挑発でトリックルームを防ぐために、この選出が多かったです。トリックルームを張られてしまった場合でも、まもると寿司コンビでターンを稼いだり、コータスでカウンターを仕掛けたりしていました。
③先発:ヘイラッシャ+トドロクツキ
どくびしが刺さっていないときの選出です。今回のヘイラッシャは合体前提にしているので、できればシャリタツも選出しておきたいです。
苦手な相手
キラフロルを使っていた時は、トルネロスの処理を速やかに行えていたため、優先的に倒して、裏のコータスで晴れを展開してテンポをとれていました。しかし、マルノームではトルネロスの処理ができず、あまごいと合わせてかなり荒らされてしまう印象でした。環境トップメタの水ウーラオス+トルネロスに対して、しっかりとした戦い方が定まっていなかったところ致命的だったので、反省点です。
戦績
40勝26敗 最終順位2903位
最高レート1760
最終日2日前に1760まで到達し、1800を目指して戦っていましたが勝ちきれず、最終日もかなり負け越してしまったので、最終3桁順位にも届きませんでした。
非常に悔しいですが、直感的に可能性を感じたマルノームの手ごたえはよく、順位ももう少し上げられそうに感じたので、実力を鍛えてこようと思います。
また、次のレギュレーションではよい結果を出せるよう頑張りたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。ではでは!